2021/09/09
膳所高校家庭医進路相談イベント 報告書
弓削メディカルクリニック
中村琢弥
1.タイトル:
若手医師 × 高校生 交流イベント
「医師になるってどんな感じ? ~若手医師のキャリアの軌跡~」
2.日程:
2021年9月9日(木) 16:30-17:45
3.場所:膳所高等学校 視聴覚室
4.主催:
日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部
5.対象:
膳所高等学校 在校生希望者
6.司会進行:
中村琢弥(弓削メディカルクリニック滋賀家庭医療学センター 指導医
ジョンズホプキンス公衆衛生大学院修士号)
7.シンポジスト
堤 美紗子(滋賀家庭医療学センター所属 高島病院 総合診療科 朽木
診療所所長)
8.スケジュール:
16:30-16:35 開催挨拶(中村)
16:35-17:25 講演(堤)
17:25-17:40 質疑応答(堤)
17:40-17:45 終了挨拶(中村)
9.主旨/背景(募集のための案内文より):
滋賀県では若い医師のキャリアを積極的に支援しており、かねてより総
合診療医育成に力を入れる日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部は同
県とその活動をともにしてきました。その中で今回高校生の職業選択を支
援することを目的に本交流企画が設定されました。
今回のシンポジストは膳所高等学校卒業生の若手医師!医師という職業選択について色々な話題を交流できます!質疑応答の時間もあります。是非奮ってご参加下さい。
<終了後レポート>
本日は滋賀県を代表する進学校である膳所高等学校の在校生52名の参加のもと、総合診療医/家庭医の目線から、進路選択を見据えた医師や同専門領域にすすむことの魅力などを伝えるセッションを開催した。
今回のメイン講師は膳所高等学校の卒業生であり、滋賀家庭医療学センターを卒業して、現在は同センターの指導医を務めつつ、滋賀県の山間部僻地の重要な地域医療拠点である朽木診療所にて所長をつとめる堤美紗子先生に務めて頂いた。堤医師よりは、医師を目指す上でのキャリアにおいて、医学生や若手医師時代にどのようなことを経験するかの具体的な環境やイベント、その進路選択において重要な要素を分かりやすく、実際の体験者として提供頂いた。さらに、その後の質疑応答では、事前にアンケート聴取していた高校生からの質問に対して、堤医師、および今回の司会進行を担当した、同医師の指導医を務めた中村琢弥医師より多角的な形での回答を行って、高校生のニーズに応える形とした。
結果として、同会の終了後も1時間以上にわたって、さらなる質問を持ち合わせた高校生が講師を取り囲んで会談をするなど、非常に盛況な形で同会合を終了するに至った。
滋賀県の地域医療を盛り上げる上で、滋賀県出身者からの医学部入学者を増やすことは非常に重要なインパクトとなる。さらに同希望者が適切な形で、地域医療に魅力を感じながら、同領域を目指すことは滋賀県の医療情勢に大きな希望となることは想像に難くない。
今後さらに本学習会に続く形での高校生などへの進路活動展開を続けてい
きたい。
以 上
2021/09
膳所高校医師イベント 質疑応答集
弓削メディカルクリニック滋賀家庭医療学センター
中村琢弥
Q 医師になる前に身につけておくべき能力は?
A 様々なことは役に立つが、英語をはじめとした語学、IT関連の情報処理能力、コミュニケーション能力などは医師となる前から開発可能であり、十分に役立つ。
Q 医師としての心構えは
A 命や人と誠実に向き合うことが必要となる。
Q 名医になるための条件とは?
A いくつかのパターンがあるようにおもうが、例えば、1つの卓越した能力(その人しか出来ない治療方法など)を磨くことや、ある種の大きな業績や仕事を成し遂げて有名となることなどは代表的。また地域で長く信頼を築き続けることもまた名医として評価されるでしょう。
Q 臨床医になるうえで留学は必要か?
A どんな業界もそうだが、その領域で最も卓越した環境を手に入れることは、成長するうえで有利となる。その意味で日本にとらわれない環境を得にいくことは大切。結果として、その目的のものであれば留学もまた活きるものとなるでしょう。
Q 医療現場での働き方改革は?体力は必要?
A 医師は体力は大切です。時間を問わずパフォーマンスを求められることもあり、また業務量も膨大です。その反面、働き方改革も進んできてはおり、徐々に多様な働き方をする医師が出てきているのも事実です。
Q 地方の総合診療医での開業は儲かるか?
A 誠実に、きちんとした仕事をしていれば、医業はとても安定した就業形態です。
以上