【 第3回医学生との交流事業開催要領 】

 

1.開催日時  令和3年3月24日(水)18:00~20:30

 

2.開催場所  滋賀医科大学キャンパス内 小講義室

        〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町(077-548-2111

                及びZOOMを利用したオンラインとのハイブリッド開催

3.名称  SCRAP 勉強会

 症候別臨床推論勉強会 「精神病症状」

4.研修会対象者    

○JPCA滋賀県支部の専攻医、および医学生・医療関係者

   (メインは滋賀医科大学の医学生だが、zoom開催も並列しておこなう

ため県外の医学生も含まれる)

5.目的/内容

(1)「総合診療を学びたい」と考える学習者(医大生)を主体者におき症例プレゼンター、司会、場のマネジメントといったものも医大生に委ねつつ臨床推論の勉強をしてもらう。専攻医には全体的なファシリテーターおよびロールモデルとして参画してもらい、臨床推論という手段をもって医大生・専攻医の交流とする目的を達成する。

(2)総合診療医、という選択肢についての認知度を高める。

(3)専攻医と医学生との交流をおこない、身近にロールモデルが存在することを周知する。

(4)JPCA会員と医大生の定期的な交流の場とし、プライマリケアに興味を示す学生の増加・獲得につなげる

 

 

以 上


令和3324

第3回医学生との交流事業報告書

主催:日本プライマリケア連合学会滋賀県支部

 

1.概要

SCRAPという名称で臨床推論学習会を2017年より概ね2週に一度、定期開催している。本会は、医大生が主体となって構成された臨床推論勉強会であり、学生の主体性を尊重し自己学習能力の向上を促している。また専攻医は、医大生とともに臨床推論を学びながら、医大生に対する指導の中でファシリテーション能力の向上につなげる会となっている。

家庭医・総合診療医に興味を持つ滋賀医科大学の医学生(もしくは滋賀県出身の全国医学部生)が多く参加しており、将来の滋賀県の家庭医療・総合診療の発展を図るべく医学生との交流と啓発につながっている。

2.講師

近江八幡市立総合医療センター 総合内科 医長

滋賀家庭医療学センター 遠隔指導医  徳田 嘉仁

3.実施日時

令和3324()  18:00 – 20:30

4.実施場所

滋賀医科大学キャンパス内 小講義室

および、zoomを利用したオンライン開催のハイブリッド開催

5.参加対象

医学生、専攻医

6.タイムスケジュール

18:00-18:15 チェックイン(自己紹介、アイスブレイク)

18:15-19:45 臨床推論WS 「精神病症状」

19:45-19:55 質疑応答 専攻医と医大生との交流

19:55-20:00 チェックアウト

 

 

 

7.実際の内容

 医学生17名、指導医1名、専攻医3名、あわせて21名が参加した。

今回は、精神科志望である滋賀医大5年生が「精神病症状」をテーマに症例を準備し、現病歴聴取→鑑別疾患にいたるまで、途中小グループディスカッションもまじえつつ臨床推論をおこなった。

特に、今回は1950年代に実際におきた金閣寺放火事件の犯人である僧侶の実在事例をもとに症例提示を行ったことで、書記や本人の性格、生育歴などがかなりリアルに描写され、またそういった患者側から描かれた描写をいかに”MEDICAL TERM”に置き換えていくか、ということに注力できた非常に有意義な回となった。

 医学生からは「もっと多面的に症候を考えられるように勉強を頑張ろうと思った」「精神疾患を感がえることが今までほぼなかったので、すごい有意義だった」といった、ポジティブな影響を示唆するコメントをもらった。

 今回も直接的な「家庭医の専門性とは?」や「家庭医として生きていくロールモデル」を示すような場ではなかったが、そもそも大学内では家庭医と話す機会自体ほとんどなく、存在しているということすらなかなか示せていない中で、直接的なコミュニケーションをとり、関係性を深められる機会が継続的に””当たり前にあり続ける、そのことに価値があると考えている。

 

 なお、医学生との交流事業として予算申請した本年度の計3回は専攻医も交え指導医・専攻医・医学生が有機的に交流がもてるよう実施したが、専攻医には声をかけず指導医(徳田)と医大生によるSCRAPは約2週に一度の頻度で継続的に年間を通して実施をおこなっていた。

2020年度は合計21実施しており、のべ参加人数は347にのぼる。予算として計上させていただいたのは3回ではあるが、それ以上の効果と医大生・家庭医間の交流、家庭医・総合診療を目指す医師育成に関して、年間通して実施できたのではないかと考えている。

 SCRAPは本年度で5年が経過し、5年間ののべ参加人数は996人となった。20214月以降も6年目のSCRAPを引き続きおこなっていく予定であり、今後も家庭医・総合診療医との交流や、キャリアモデル支援として、継続的に関わっていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当日の写真たち