第10回サイトビジット開催要領
1.開催日時 令和4年6月17日(金)14:30~17:30
2.開催場所 浅井診療所(滋賀県長浜市当目町84-7)
3.対象者
(1)浅井診療所所長 柏﨑元皓医師
(2)サイトビジット医師 德田嘉仁医師
4.目的/内容
(1)指導医が他プログラム実施機関を訪問し、プログラム取組の現状につい
て情報交換する。
(2)外来および訪問の診療・教育環境を重点に学習する。
(3)浅井診療所および浅井東診療所で実施されている関西家庭医療学センタ
-プログラムの専攻医、研修医などの指導助言について、双方向性の情報
提供を行うことにより教育指導の充実を図る。
5.スケジュール
14:30~17:30
(1)外来・訪問診療教育に関する視察・学習
(2)診療の前後を通じて、診療見学・プログラム紹介および情報交換
指導体制に関する討議共有
以 上
日本プライマリ・ケア連合学会 後期研修プログラム
サイトビジット実施報告書
作成 2022年6月17日
地域ブロック名 |
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近畿 滋賀 |
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訪問先プログラム名 |
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浅井診療所 (関西家庭医療学センター) |
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訪問者 |
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旅費区分 |
リーダー |
所属プログラム名 |
氏 名 |
E-mailアドレス(計画書と同じ場合は省略可) |
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支給 |
○ |
滋賀家庭医療学センター |
徳田 嘉仁 |
tokudaguri@gmail.com |
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不支給 |
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訪問日時 |
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2022年6月17日 金曜日 14時30 分 ~ 18時00分 |
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訪問先施設名 |
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② 浅井診療所 |
②浅井福祉センター |
③ |
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訪問先最寄り駅 |
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行き |
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帰り(行きと異なる場合のみ記入) |
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形成的評価 大項目ごとに、細目を参考に観察インタビューし、形成的評価を記入して下さい。
1. プログラム全体のカリキュラム
1-1 目標
1-1-1どのような目標が設定されていますか?
1-2 方略
1-2-1どのような研修スケジュールになっていますか?特に工夫している点は何ですか?
1-2-2プログラム管理、研修医への全般的な支援、研修指導のための人員配置はどのようになっていますか?
1-2-3どのような学習資源が用意されていますか?
1-2-4これらに要する予算をどのように確保していますか?
1-3 評価
1-3-1研修医のニードや学習成果をいつ、誰が、どのように評価していますか?
1-3-2カリキュラムに対する評価とそれに基づく改善はどのように行っていますか?
プログラム全体についての形成的評価(自由記述) |
浅井東診療所と浅井診療所の2拠点があり今回は浅井診療所のみの見学のため全体が見通せたわけではありませんが、2拠点を有機的に人流が生み出されるようシフト制となっており、多くの視点が養えるようになっていると感じました。 また、拠点がわかれていることで情報共有が乏しくなるというデメリットがありますが、LINE WORKSなどのICTを活用したコミュニケーションを利用されており、田舎でもテクノロジーでカバーされており感銘を受けました。 |
2. 家庭医療専門研修のカリキュラム
2-1 目標
2-1-1どのような目標が設定されていますか?
2-2 方略
2-2-1どのような研修方法を取り入れていますか?特に工夫している点は何ですか?
2-2-2研修指導のための人員配置はどのようになっていますか?
2-2-3プログラム責任者と家庭医療専門研修指導医との意思疎通はいかがですか?
2-2-4後期研修医が記載したカルテを見せてください。
2-2-5実際の臨床指導の場面を見せてください。
2-2-6カンファレンス等の様子を見せてください。
2-2-7施設内を見学させてください。
2-3 評価
2-3-1研修医のニードや学習成果をいつ、誰が、どのように評価していますか?
2-3-2指導医に対する評価はどのように行っていますか?
2-3-3家庭医療専門研修のカリキュラムに対する評価とそれに基づく改善はどのように行っていますか?
家庭医療専門研修についての形成的評価(自由記述) |
毎月の目標設定とその振り返りを実施。 外来のレビューと訪問診療の前後のブリーフィングの実施 家庭医療学に関する抄読会 ポートフォリオ支援のための事例検討の実施 |
3. 内科研修
3-1 目標
3-1-1どのような目標が設定されていますか?
3-2 方略
3-2-1どのような研修方法を取り入れていますか?特に工夫している点は何ですか?
3-2-2研修指導のための人員配置はどのようになっていますか?
3-2-3プログラム責任者と内科指導医との意思疎通はいかがですか?
3-3 評価
3-3-1研修医のニードや学習成果をいつ、誰が、どのように評価していますか?
3-3-2指導医に対する評価はどのように行っていますか?
3-3-3内科研修のカリキュラムに対する評価とそれに基づく改善はどのように行っていますか?
内科研修についての形成的評価(自由記述) |
今回は浅井診療所のみのサイトビジットのため、評価は困難。 |
4. 小児科研修
4-1 目標
4-1-1どのような目標が設定されていますか?
4-2 方略
4-2-1どのような研修方法を取り入れていますか?特に工夫している点は何ですか?
4-2-2研修指導のための人員配置はどのようになっていますか?
4-2-3プログラム責任者と小児科指導医との意思疎通はいかがですか?
4-3 評価
4-3-1研修医のニードや学習成果をいつ、誰が、どのように評価していますか?
4-3-2指導医に対する評価はどのように行っていますか?
4-3-3小児科研修のカリキュラムに対する評価とそれに基づく改善はどのように行っていますか?
小児科研修についての形成的評価(自由記述) |
今回は浅井診療所のみのサイトビジットのため、評価は困難でしたが、まちの診療所でありワクチン外来の準備などがされており、診療所内で暴露すべき小児疾患は十分カバーされていると感じました。 |
5. その他の領域別研修
5-1 目標
5-1-1どのような目標が設定されていますか?
5-2 方略
5-2-1どのような診療科での研修を取り入れていますか?
5-2-2どのような研修方法を取り入れていますか?特に工夫している点は何ですか?
5-2-3研修指導のための人員配置はどのようになっていますか?
5-2-4プログラム責任者と各科指導医との意思疎通はいかがですか?
5-3 評価
5-3-1研修医のニードや学習成果をいつ、誰が、どのように評価していますか?
5-3-2指導医に対する評価はどのように行っていますか?
5-3-3各科研修のカリキュラムに対する評価とそれに基づく改善はどのように行っていますか?
その他の領域別研修についての形成的評価(自由記述) |
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6. ポートフォリオ指導
6-1 進捗管理をどのように行っていますか?
6-2 作成支援をどのように行っていますか?
6-3 提出ポートフォリオの評価をどのように行っていますか?
ポートフォリオ指導についての形成的評価(自由記述) |
ポートフォリオの全体管理のシートを使い、進捗確認。 作成については月1−2回の事例検討の機会あり、徐々に支援 ポートフォリオ評価は審査する指導医を複数で行い、メールベースでFeedbackを実施。 |
7. FD
7-1 家庭医療専門研修の指導医の能力向上のために、どのようなことを行っていますか?
7-2 各科指導医の能力向上のために、どのようなことを行っていますか?
FDについての形成的評価(自由記述) |
指導医mtgを毎月実施。専攻医について、プログラムについて網羅的にディスカッションを実施。 |
8. 後期研修医のキャリア支援、メンタルサポート
8-1 これらについてどのように行っていますか?
8-2メンターシップがとられていますか?
後期研修医のキャリア支援、メンタルサポートについての形成的評価(自由記述) |
明確なメンタリングのシーンを拝見したわけではありませんが、LINE WORKSでこまかに症例のフォローアップや相談はなされており、またなにより専攻医と指導医の距離が非常に近く普段からかなり心理的安全性を強化する取り組みがなされているものと感じました。 |
9. 外部との交流には、どのようなものがありますか?
「キラサポ」といって、地域の保健師・主任児童員・まちづくり推進委員会などのメンバーが集まりハイリスク乳児(孤独感を感じている母親)へのアプローチや母子検診をどうしていくか、ひいてはまち全体を医療や福祉からどうやってより暮らしやすい街にしていくか、といった話しあいをする会議が年数回行われているようなのですが、今回の見学ではそちらに同行することができました。 実際に街の診療所医師がこういった現場に顔をだすことによって、地域のリソースの「見える化」が明確となり、医療×介護×福祉×まちづくりの連携が非常にとりやすいものになると感じました。 また、こういった現場に専攻医から出席し暴露することは広いマスを見る視点、まちを眺める視点が養われるものと思い、とても有意義だと感じました。 |
10. 後期研修医からの全般的な評価(後期研修医へのインタビュー)
未実施 |
11. その他、訪問者が気付いた任意の項目
コロナ禍ということで3年近く外部とのリアルな交流が途絶えていましたが、プログラム内での人と人の連携やコミュニケーションは途切れることなく実施されていることが分かりました。 また、久しぶりに自身が所属する医療機関以外の現場を見れたこと自体が3年ぶりであり、非常に新鮮で有意義な時間となりました。 |
12. このプログラムから訪問者が学んだこと、参考になったこと
「しっかりと地域に根ざしている。そこがブレていない」ということの重要性。 浅井診療所をカバーする関西家庭医療学センターは全国的に非常に有名なプログラムですが、こういった「地域に根ざすことがブレていない」ことこそ、人気の秘密なのだろうと感じました。 |
13. 総評
今回は関西家庭医療学センターという大阪、京都、滋賀にまたがる広範囲なプログラムの中の浅井診療所のみの見学であり広い視野でプログラムを眺めることは困難でしたが、しかしだからこそ余計に、地域密着型の診療所の普段の景色を解像度高く見学することができました。 特に、キラサポ会議(上述9.の項目)は非常に濃厚な時間であり、医療現場だけではサポートできない様々な網目の人が顔の見える関係の中で案をだしあっていることで、強固なセーフティネット構築の足がかりになっていると感じました。またそういった地域のプレイヤーとの連携を専攻医から経験しておくことこそ総合診療的な研修であり、病院内ではなかなか体験できない(価値を感じづらい)、しかし大事な研修の一部であろうと思いました。 |
14. 今回の訪問を機にプログラム間の連携事業のアイディアが生まれたら記載して下さい。その際、学会に要望することがありますか?
今後私は診療所を承継し経営者にもなっていくのですが、各プログラムのマネタイズ(キャッシュフロー)大公開!みたいな情報サイトがあれば、今後専攻医をとっていこうと思っている診療所の非常に参考になるのではないかと思いました。(どこをキャッシュポイントにして、専攻医にはいくらほど給与を払っており、専攻医を集めるための宣伝広告費はいくら、など) こういったお金の部分は一般公開しにくいところだからこそ、学会というある程度クローズドな状況が担保された組織内において、やってみてもいいのではないでしょうか! |
以上