第1回 医学生との交流事業 開催要領

 

1.開催日時  令和3年12月10日(金)19:00 21:00

 

2.開催場所  ZOOMを利用したオンライン開催

 

3.名称  SCRAP 勉強会 「テーマ:キャリア座談会」

4.研修会対象者    

○JPCA滋賀県支部の専攻医、および医学生・医療関係者

   (メインは滋賀医科大学の医学生だが、ZOOMで開催するため

県外の医学生も含まれる)

 

5.目的/内容

(1)「総合診療を学びたい」と考える学習者(医大生)を集め毎月2回の頻度で行っている臨床推論サークル「SCRAP」。今回はその特別版として「キャリア」についての講演(講師:徳田嘉仁、滋賀家庭医療学センター遠隔指導医、SCRAP顧問)を行う。また滋賀で学習する専攻医にも参加してもらい、専攻医✕医大生のスモールグループをZOOMの機能(ブレイクアウトルーム)を用いながら作成し、個別の交流もはかってもらうことで、滋賀で医師を続けていくこと、総合診療医としてのキャリアについてなど具体的なイメージをつかんでもらうとともに、医大生✕専攻医の交流につなげる。

(2)総合診療医、という選択肢についての認知度を高める。

(3)専攻医と医学生との交流をおこない、身近にロールモデルが存在することを周知する。

(4)日本プライマリ・ケア連合学会会員と医大生の定期的な交流の場とし、プライマリ・ケアに興味を示す学生の増加・獲得につなげる

 

 

以 上


令和31210

第1回 医学生との交流事業結果報告書

主催:日本プライマリケア連合学会滋賀県支部

 

1.概要

SCRAPという名称で臨床推論学習会を2017年より概ね2週に一度、定期開催している。本会は、医大生が主体となって構成された臨床推論勉強会であり、学生の主体性を尊重し自己学習能力の向上を促している。 また、家庭医・総合診療医に興味を持つ滋賀医科大学の医学生、滋賀県出身の全国医学部生が数多く参加しており、将来の滋賀県の家庭医療・総合診療の発展を図るべく医学生との交流と啓発につながっている。(202112月までののべ参加人数は1000人を超えた。)

今回の第20回専攻医研修会では、SCRAPの特別企画という位置づけとし「臨床推論」という技術のみにフォーカスしたテーマではなく、より広く「キャリア座談会」というテーマに設定し、医師としてのキャリアを専攻医・医学生間で自由にDiscussionしてもらいながら、滋賀県で家庭医・総合診療医として働くということの具体的なイメージを共有する場とした。

2.講師

双樹会 守上クリニック・よしき往診クリニック 訪問診療部 常勤医師

滋賀家庭医療学センター 遠隔指導医  徳田 嘉仁

3.実施日時

令和31210()  19:00 – 21:00

4.実施場所

zoomを利用したオンライン開催

5.参加対象

医学生、専攻医

6.タイムスケジュール

19:00 - 19:10 チェックイン (自己紹介、アイスブレイク)

19:10 - 19:40 スモールグループディスカッション(SGD

      ブレイクアウトルームに別れ、専攻医とキャリアについて座談

19:40 - 20:00 SGDで話した内容について全体共有、全体討論

20:00 - 20:30 講師:徳田からキャリアについての講演

       「ビジョンとアクションについて」

20:30 – 21:00 質疑応答 アウトロ 集合写真の撮影

 

 

 

 

 

 

7.実際の内容

 医学生13名、指導医1名、専攻医2名、あわせて16名が参加した。

テーマを「キャリア」と設定し、いま現在実際に滋賀県で総合診療医としてのキャリアを歩み始めたばかりの専攻医2名に、どうして滋賀県を選択したのか、なぜ総合診療医を選んだのか、具体的な決め手はなんだったのか、といった内容について小グループにわかれDiscussionをしてもらった。

「座談会」としたことできっちりとしたタイムスケジュールを編むのではなく、あえてゆるく設計したことにより「個人的に深いところまで話ができたり質問できたりして良かった」といったポジティブなフィードバックを得た。

 前半戦はブレインストーミングのように緩く設計し、各々のキャリアについての悩みやつまづきポイント、原体験を語ってもらうよう促したことで全体の「もやもや」が共有された上で、後半は私(徳田)から一般論としてキャリア形成していく上での知っておいた良い知識(キャリア・アンカー理論や計画された偶発性理論、ビジョン・ミッションなど)について、レクチャーを行った。

 

 以下添付したアンケート結果にもあるように、非常に多様性のあるキャリアを歩むことに対してポジティブになる意見が多数集まり、また1名は「後期研修は弓削(滋賀家庭医療学センター)で考えている」という具体的なリクルートにつながりうる嬉しい感想ももらうことが出来た

 

 なお、SCRAPは約2週に一度の頻度で継続的に年間を通して実施をおこなっており、2021年度は20214月〜12月の間に合計18回ほど実施し、のべ参加人数は250人以上にのぼる。

 またSCRAPは本年度で6年が経過しており、長期的継続的に学生の間から総合診療・家庭医療に触れることのできる機会を創出し続けることにつながっていると実感している。20224月以降も7年目のSCRAPを引き続きおこなっていく予定であり、今後も家庭医・総合診療医との交流や、キャリアモデル支援として、継続的に関わっていきたい。