第8回在宅医療多職種キャリアアップ研究会を開催します‼

(1)開催日時 2022年10月10日(月)13:00~16:00(2)申込方法(次のGoogleフォームから申込みください)

(Googleフォーム)

(3)申込期限:10月4日(火)(準備の都合上御協力ください)


「第8回滋賀県在宅医療多職種キャリアアップ研究会開催要領」

                                       

 

1 主 催

       日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部

 

2 目 的 

    今回のテーマは「居場所つくりと、まちにつながる在宅医療わくわくソーシャルワーク」。地域に根差した健康、生活の質を高め、健康寿命を延ばすために、大切と考えられる居場所・役割つくり。その人の力・いきがいを引き出す居場所つくりを実践している方をゲストに呼び、地域との結びつき方を学び、地域と最後までつながれる在宅ケアを考えます。

包括ケアにおける医療・介護・福祉従事者などの様々な人が交流し、講演・各種体験を通じ日頃の悩みを共有し、意見交換を行い、より良い在宅医療・在宅生活を提供することを目的に開催します。

 

3 後 援

    滋賀県・滋賀県医師会・滋賀県歯科医師会・滋賀県薬剤師会・滋賀県理学療法士会・滋賀県作業療法士会・滋賀県言語聴覚士会・滋賀県看護協会 ・滋賀県訪問看護ステーション連絡協議会・滋賀県栄養士会・滋賀県介護支援専門員連絡協議会・滋賀県歯科衛生士会

 

4 日 時

       令和4年(2022年)10月10日(月) 13:00~16:00

 

5 場 所

       Gネットしが + Web参加

 

6 参集者

県内および国内の医・看護学生および在宅医療に関する多職種の学生、県内および国内在宅医療に取り組む医師や指導医、多職種(歯科医師、

看護師、薬剤師、歯科衛生士、ケアマネージャ-、PTOT、ヘルパー等)、

養成機関、行政関係者、その他多職種関係者

 

 

7 日 程

12:30~      受付・開場

13:00~13:05 開 会 あいさつ 雨森正記 滋賀県支部長

            あいさつ 滋賀県医療福祉推進課長 飯田朋子 氏

 

第1部 身近な滋賀での居場所つくり13:05~

仕事・健康作り、居場所創り、そして在宅医療 

   働く場所と健康のスーパー創り:楠神さん(東近江市:集楽)

  居場所を作り、看取りも行う小規模多機能:溝口さん(湖南市:秋桜舎)

  福祉から始める、繋がりの再構築:野村さん(彦根市:アイズケア)

  Post Corona  ジム社長の新たな挑戦:花戸さん(永源寺診療所)    

 

第2部 Coronaを超えて、新たな滋賀県史上

最大級のシン・体験 14:30~

 MetaQuestを使ったリハ、マスク下の若返り口腔体操、

  災害にも強いシン・栄養食品、ICT疲労姿勢改善プログラムなど   

                     

第3部 グループワーク 15:15~

   「明日からチャレンジ、私の~つくり」

 

 

 

 

16:00~    閉 会 あいさつ  花戸 貴司 企画委員会顧問

 

 

以 上


10/9ver

第8回 在宅医療多職種キャリアアップ研究会 報告

 

【開催テーマ】

   居場所つくりとつながる在宅医療、ソーシャルワークを身につける

 

【開催目的】

地域に根差した健康、生活の質を高め、健康寿命を延ばすために、大切と考えられる居場所・役割つくり。その人の集まれる居場所つくり、人の力・生きがいを引き出す居場所つくりをしている方をゲストに呼び、地域との結びつけ方を学び、地域と最期までつながる在宅ケアを考える

 

【参加者】 現地44名 WEB22名  合計66

    医師14名 医学生5名 薬剤師6名 看護師6名 保健師4名 ケアマネ9

    管理栄養士5名 理学療法士 2名 作業療法士1名 言語聴覚士1

    介護士1名 看護学生1名 薬学生1名 行政関係3名 その他7

   

★開始 1300

1.   あいさつ  滋賀県医療福祉推進課 飯田朋子課長

2.   第一部 

 居場所創り、在宅医療、就労・健康つくり

居場所・つながりつくりを始めた方々のパネルディスカッション

  司会 医療生協こうせい駅前診療所 佐々木隆史さん 

永源寺診療所 花戸 貴司さん

 

  ◎前半 パネラーによるプレゼンテーション

     居場所を作り、看取りもする小規模多機能:溝口弘さん(湖南市:秋桜舎)

介護保険前の障がい事業から、地域で過ごすことは何か、どうしたら最期まで地域で済み続けられるのかを考えた。生活・ライフサポートの視点から、おとしよりのおもいに沿った暮らし・普通さと専門性を兼ね備えた生活、街かどケアの考え方から、臨機・柔軟に富んだ小規模多機能ケアを開始した話をされました。まちなかならではの、地域の運動会に参加したり、祭りに参加したり、日常の付き合いも大切し続けた20年ほど。その人そのもの・おもい・行動を尊重する尊厳の確保と、役割を見つける・探す 認める自立の支援を大切に、新たな時代を挑戦していました。

 

     働く場所と健康のスーパー創り:楠神渉さん(東近江市:集落)

    東近江の集落を支えていた食品スーパーが閉店。小売業とは関係ない地域の様々な立場の人と協力して会社を作り、地域からの出資金も集めて、スーパー再開にたどり着いた。また、老若男女が集える場所を作って居場所を作った。単なる食事ができるスペースというだけではなく、送迎付きのデイケア手前の高齢者が午前中のみ集まって、しゃべって、体を動かす会や、夏休み等子供の宿題をやるスペース、子育て世代や、料理教室などを、スーパーの奥のスペースに作り上げて、地域コミュニティの大きな一部となっていた。一つの困難から、協働で乗り越えて、より発展、住みよいまちに変えられたチャレンジは励みになりました。

 

     農福連携の介護:アイズケア:野村隆裕さん (彦根市:アイズケア)

          介護事業所と障がい者作業所を営みつつ、真の地域密着型とは何かを考えて、作業所で作った野菜、または地域の農家さんから協力してもらった野菜を使ってカフェを作り、そこで、住民との交流スペースを作り始めた、農福連携と生産者の顔が見える地産地消のカフェ。つくりはじめたところで、これからどういう発展をしていくかが楽しみである。立場が違えども地域の方の役割・居場所が見える工夫が素晴らしかったです。   

 

   後半 パネルディスカッション

       イントロダクションとして、医療だけでなく日常的に集まれる場として、診療所となりにスポーツジムを作った花戸さんからの報告。医療としてかかるだけでなく、日常的にジムに通ってもらって、交流して、体と心の機能をより良いものにしていくきっかけづくりをしている。専門のスタッフもいて、器具も整い、安全面にも配慮されていました。

 

        居場所つくりの活動を始めて20年から1年くらいまで、様々なフェイズがありました。歴史が長いところでは、次の展開・事業継続の問題を解決していくことの難しさと、理念を継続していく大切さがありました。新しいところはいかに作り上げるか、それが事業であったり、地域の協働であるかで、スタートが異なり、事業であれば採算ベースと今後の発展性に重きを置いて、どのように軌道に乗せていくかというビジョンの確立が必要。地域の協働であれば、ビジョンをみなと共有しながら一つ一つ前に進んでいく努力が必要なことを伝えていました。

皆がファーストペンギンとしてスタートした苦労も話してもらいましたが、意外と周囲が協力してくれたと、そのひとの魅力も大切と感じました。何かを起こすには、ひと・もの・かねが必要と言われますが、対象者・協力者どちらとも、ひとを大事にすることが成功の一つでしょうか。

また、地域のニーズを感じ取る力、感じ取ろうとする姿勢、考え続けることは必要ですが、してあげるということでなく、地域の方と、地域の自発性を高めて行うことも継続には大切であることと感じました。

        『何か』が欲しいという名詞で止まらずに、『何かのためにこうしよう』という動詞で終わることにより、次のアクションが見えてくる。人と行動でつながっていく、これが居場所つくりのソーシャルワークの一つと感じました。

 

 

3.   第二部 体験コーナー 14301515

★マスク下の若返り口腔体操 担当 歯科衛生士 土屋さん

      Web開催でも好評であった口周りの体操。今回もマスクをつけながらでありましたが、図表や、距離を取っての実演を行い、普段はマスクで見えないけど、嚥下だけでなく、顔の表情作りにも大切な口周りの筋肉の体操を指導してもらいました。フィジカル特有の参加者に対する細かい対応や説明もされていました。

 

  ★MetaQuestを使ったリハ 担当 作業療法士 前田さん

     VR機器を使って、自宅に帰る際に、車などに対して注意が出来る、掃除ができる、料理ができるなど、できること、できないことをその場で確認、トレーニング。コロナ禍ならではの、みんなで集まってリハビリテーションが出来ない状態で、病室でも続けられる訓練でした。この研究会ではVRリハビリテーションを追い続けていますが、どんどん身近になっている印象です。

 

 

 ICT疲労姿勢改善プログラム 担当 理学療法士 森さん

    オンラインでの会議、作業が多くなる中、肩こり腰痛も増えてきているといいます。比較的体を動かす仕事が多い医療福祉従事者も、別な筋肉の使い方による筋骨格系のしょうじょうもおおくなっており、よりセルフリハビリテーションの必要が高くなってきています。自分の症状、ライフスタイルにあわせた予防・症状改善の体操の仕方を指導してもらい、今後のケア提供者に対するケアも出来ました。

 

     ★災害にも強いシン・栄養食品 担当 管理栄養士 多田さん

      オンラインではまだできない、味覚・嗅覚・触覚を使ったセッション。災害多発時代に入り、いつどこで大規模災害が起こっても対応できるように多方面で準備されていますが、衛生的で、簡単にしかもおいしく調理できる、あらかじめ準備しておく方法を教えていただきました。オンラインセッションでは、まだ不可能なため、多くの関心を集めていました。それぞれのレシピも持ち帰りに準備してもらい、一度体験してもらうと、いざというとき役に立つと思いました。

  

             

4.   第三部 SGD 1515

   司会:草津市訪問看護ステーション 新村さん、

ほたるの薬局 西井さん

 

この会のもう一つのウリであるグループワークは「普段接する機会が少ないであろう多職種の人と、日常業務や互いの職種について会話」することができます。

毎年のフィードバックから非常に満足度が高いセッションであり、意識的に様々な職種がテーブルにつけるようセッティングするのがこのセッションのコツで、班分けに一工夫しています。

今年は会場で4人一組、オンラインで6人一組のグループを作り、ハイブリッドでディスカッションを行いました。

今回のテーマは「第一部の居場所づくりを聞いて ①何を感じたか ②自分の事業所で何か新たな取り組みはできそうか」というブレインストーミング的なところに焦点を当てました。

なかなかパネリストのように実現することは難しいかもしれませんが、自事業所でない他職種とフィジカルに意見を交わすことが久しぶりの人が多く、感想を交流してお互いの意見に触発してもらい、自分の中に変化を起こしてもらうことを目標としました。

 

各グループで「こんな取り組みをしてみたい(実現の可否は問わず)」という意見が多数出されました。自分の想いを言語化して、それぞれに活発に意見交換・共有することで新たな刺激を得られ、非常に充実したセッションとなりました。

来年度は会場参加の人数を増やし、リアルに交流できる楽しみを皆様にさらにご提供できればと考えています。

 

 

 

5.   閉会のあいさつ プライマリ・ケア連合学会滋賀支部顧問  花戸貴司 さん

 

( ハイブリッド開催について )

   昨年、一昨年とオンラインのみでの開催となりました。アンケートではハイブリッド開催の要望が多かったため、実施に踏み切りました。事前予約数、実際の参加数名で一定の要望は満たせましたが、実施には多くのハードルがありました。機材の問題と当日人員の問題です。機材については奇跡的に一人の委員の機材に頼る形となりました。その個人機材がなければ、遠距離中継やカメラの切り替えなどこのような開催は困難でした。また、当日のトラブル対応も含め、34人の人員を割かなくてはならず、その委員は企画に参加が難しくなっています。大会場での開催でしたが、全部自分たちだけで配信を行う企画はごくまれのようで、ほとんどが専門業者に入ってもらっての開催のようでした。その意味を実感した企画となりました。

   オンライン参加の特徴としては、参加人数がどんどん減っていく。特に講演のみを聞いて、あとは退室する、ディスカッションにはほとんど残らないという傾向があり、事前のグループ分けはほぼ無駄となっています。そのような特性と知って対応することで、参加者の幅を広げることには有用だと感じています。

 

 

以上