【 第2回医学生との交流事業 開催要領 】
1.開催日時 令和3年2月24日(水)18:00~20:30
2.開催場所 滋賀医科大学キャンパス内 小講義室
〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町(077-548-2111)
及びZOOMを利用したオンラインとのハイブリッド開催
3.名称 SCRAP 勉強会
症候別臨床推論勉強会 「胸痛」
4.研修会対象者
○JPCA滋賀県支部の専攻医、および医学生・医療関係者
(メインは滋賀医科大学の医学生だが、zoom開催も並列しておこなう
ため県外の医学生も含まれる)
5.目的/内容
(1)「総合診療を学びたい」と考える学習者(医大生)を主体者におき症例プレゼンター、司会、場のマネジメントといったものも医大生に委ねつつ臨床推論の勉強をしてもらう。専攻医には全体的なファシリテーターおよびロールモデルとして参画してもらい、臨床推論という手段をもって医大生・専攻医の交流とする目的を達成する。
(2)総合診療医、という選択肢についての認知度を高める。
(3)専攻医と医学生との交流をおこない、身近にロールモデルが存在することを周知する。
(4)JPCA会員と医大生の定期的な交流の場とし、プライマリケアに興味を示す学生の増加・獲得につなげる
以 上
令和3年2月24日
第2回医学生との交流事業報告書
主催:日本プライマリケア連合学会滋賀県支部
1.概要 |
SCRAPという名称で臨床推論学習会を2017年より概ね2週に一度、定期開催している。本会は、医大生が主体となって構成された臨床推論勉強会であり、学生の主体性を尊重し自己学習能力の向上を促している。また専攻医は、医大生とともに臨床推論を学びながら、医大生に対する指導の中でファシリテーション能力の向上につなげる会となっている。 家庭医・総合診療医に興味を持つ滋賀医科大学の医学生(もしくは滋賀県出身の全国医学部生)が多く参加しており、将来の滋賀県の家庭医療・総合診療の発展を図るべく医学生との交流と啓発につながっている。 |
2.講師 |
近江八幡市立総合医療センター 総合内科 医長 滋賀家庭医療学センター 遠隔指導医 徳田 嘉仁 |
3.実施日時 |
令和3年2月24日(水) 18:00 – 20:30 |
4.実施場所 |
滋賀医科大学キャンパス内 小講義室 および、zoomを利用したオンライン開催のハイブリッド開催 |
5.参加対象 |
医学生、専攻医 |
6.タイムスケジュール |
18:00-18:15 チェックイン(自己紹介、アイスブレイク) 18:15-19:45 臨床推論WS 「胸痛」 19:45-19:55 質疑応答 専攻医と医大生との交流 19:55-20:00 チェックアウト |
7.実際の内容 |
医学生11名、(うち滋賀医大生10名、島根大学医大生1名)、指導医1名、専攻医3名、あわせて15名が参加した。 今回は「胸痛」をテーマに医学部5年生が症例を準備し、現病歴聴取→鑑別疾患にいたるまで、途中小グループディスカッションもまじえつつ臨床推論をおこなった。特に、専攻医より「どうしてその病気が気になった?」「鑑別をあげる順番としてはどう?」といったファシリテートにより、教科書では学ぶことのできない現場感を体感してもらいながら医学生に臨床推論の”難しさ”を経験してもらった。 扱った症例はNew England Journal of MedicineのCASE RECORDSであり、事前準備から作成支援をおこなった。また十分に考察された症例であり、最終診断としては心筋梗塞とみせかけた胆管炎、胆嚢炎であったが、単純な診断のなかにもどういった推論のつまずきポイントがあるかなどを学べる非常にいい時間となった。 医学生からは「先生方も参加して直接指導いただけたことはすごくよかった」「臨床を踏まえた話ができるのがいい」「若い家庭医の先生方のお話をいろいろ聞かせていただいたこと(が良かった)」といった、医学生と専攻医の交流という意味でも非常にポジティブな影響を示唆するコメントをもらった。
直接的な「家庭医の専門性とは?」や「家庭医として生きていくロールモデル」を示すような場ではなかったが、そもそも大学内では”家庭医”と話す機会自体ほとんどなく、存在しているということすらなかなか示せていない中で、直接的なコミュニケーションをとり、関係性を深められたことが良かったと考えている。
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