【第2回 専攻医学習会事業 (医学生との交流事業) 開催要領】
1.開催日時 令和4年2月25日(金)19:00 ~ 21:00
2.開催場所 ZOOMを利用したオンライン開催
3.名称 SCRAP 勉強会 「臨床推論:テーマ:心不全の鑑別」
4.研修会対象者
○JPCA滋賀県支部の専攻医、および医学生・医療関係者
(メインは滋賀医科大学の医学生だが、zoomで開催するため
県外の医学生も含まれる)
5.目的/内容
(1)「総合診療を学びたい」と考える学習者(医大生)を主体者におき症例プレゼンター、司会、場のマネジメントといったものも医大生に委ねつつ臨床推論の勉強をしてもらう。専攻医には全体的なファシリテーターおよびロールモデルとして参画してもらい、臨床推論という手段をもって医大生・専攻医の交流とする目的を達成する。
(2)総合診療医、という選択肢についての認知度を高める。
(3)専攻医と医学生との交流をおこない、身近にロールモデルが存在することを周知する。
(4)JPCA会員と医大生の定期的な交流の場とし、プライマリケアに興味を示す学生の増加・獲得につなげる
(5)すでに6年間継続して実施している滋賀医大臨床推論勉強会SCRAPを引き続き継続可能な事業とするべく、定期的な開催につなげる
以 上
令和4年2月25日
医学生との交流事業「第2回医学生との交流事業」報告書
主催:日本プライマリケア連合学会滋賀県支部
1.概要 |
SCRAPという名称で臨床推論学習会を2017年より概ね2週に一度、定期開催している。本会は、医大生が主体となって構成された臨床推論勉強会であり、学生の主体性を尊重し自己学習能力の向上を促している。また専攻医は、医大生とともに臨床推論を学びながら、医大生に対する指導の中でファシリテーション能力の向上につなげる会となっている。 家庭医・総合診療医に興味を持つ滋賀医科大学の医学生(もしくは滋賀県出身の全国医学部生)が多く参加しており、将来の滋賀県の家庭医療・総合診療の発展を図るべく医学生との交流と啓発につながっている。 |
2.講師 |
双樹会 守上クリニック・よしき往診クリニック 訪問診療部 常勤医師 滋賀家庭医療学センター 遠隔指導医 徳田 嘉仁 |
3.実施日時 |
令和4年2月25日(金) 19:00 – 21:00 |
4.実施場所 |
zoomを利用したオンライン開催 |
5.参加対象 |
医学生、専攻医 |
6.タイムスケジュール |
19:00 - 19:10 チェックイン (自己紹介、アイスブレイク) 19:10 - 20:30 臨床推論ワークショップ 「心不全の鑑別」 うち2回、ブレイクアウトルームに分かれ小グループディスカッション 専攻医、もしくは指導医1名につき医学生数名のグループを作成 20:30 – 20:50 質疑応答 20:50 – 21:00 アウトロ 集合写真の撮影
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7.実際の内容 |
医学生14名、(うち滋賀医大生11名、島根大学医大生2名、自治医大生1名)、指導医1名、専攻医2名、あわせて17名が参加した。 今回は「心不全の鑑別」をテーマに医学部5年生が症例を準備し、現病歴聴取→鑑別疾患にいたるまで、途中小グループディスカッションもまじえつつ臨床推論をおこなった。特に、専攻医より「どうしてその病気が気になった?」「鑑別をあげる順番としてはどう?」といったファシリテートにより、教科書では学ぶことのできない現場感を体感してもらいながら医学生に臨床推論の”難しさ”を経験してもらった。 医学生からは「心不全そのものの病態だけでなく、背景疾患により心不全を起こしやすい状態になる機序や、実際に心不全を発症するきっかけとなった出来事まで考えることで、とても実践的な学習ができた」といった、実践者からのコメント・フィードバックがないと貰えないような感想も貰えた。
今回は直接的な「家庭医の専門性とは?」や「家庭医として生きていくロールモデル」を示すような場ではなかったが、そもそも大学内では”家庭医”と話す機会自体ほとんどなく、存在しているということすらなかなか示せていない中で、直接的なコミュニケーションをとり、関係性を深められたことが良かったと考えている。
なお、SCRAPは約2週に一度の頻度で継続的に年間を通して実施をおこなっており、2021年度は2021年4月〜12月の間に合計18回ほど実施し、のべ参加人数は250人以上に、6年間の合計でいくとのべ参加人数は1000人を超える。 またSCRAPは本年度で6年が経過しており、長期的継続的に学生の間から総合診療・家庭医療に触れることのできる機会を創出し続けることにつながっていると実感している。2022年4月以降も7年目のSCRAPを引き続きおこなっていく予定であり、今後も家庭医・総合診療医との交流や、キャリアモデル支援として、継続的に関わっていきたい。
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