第3回サイトビジット開催要領(案)

 

1.開催日時  平成31年 3月 7日(木)14:00~17:00

 

2.開催場所  医療法人社団 弓削メディカルクリニック

(〒520-2501 滋賀県蒲生郡竜王町弓削1825 )

3.対象者   

(1)弓削メディカルクリニック総合診療研修プログラム専攻医および指導医

(2)サイトビジット医師(大津ファミリークリニック指導医および専攻医)

 

4.目的/内容

(1)指導医および専攻医の講師が後期研修プログラム実施機関を訪問し、プログラム取組状況について情報交換する。

(2)プログラム内容について、診察・教育環境を重点に学習する。

(3)ユーザー目線で、貴重な意見を講師が提供し相互が共有する。

 

5.スケジュール

 14:00~14:10  開会の言葉

 14:10~15:00  後期研修プログラム紹介および情報交換

 15:00~15:10  休 憩

 15:10~16:00  診察・教育環境を重点に学習

 16:00~16:10  休 憩

 16:10~16:50  貴重な意見を講師が提供し共有

16:50~17:00  閉会の言葉

                                                                                                                                                   以 上


第3回サイトビジット 訪問結果報告書

滋賀サイトビジット記録 

2019/03/07 原 真里

滋賀家庭医療学センター 専攻医3年目

訪問施設 弓削メディカルクリニック

訪問日時 201937日 14:0017:00

見学内容 施設設備見学

     レジデントデイ(学習会)への参加

参加者  指導医側4名、レジデント5(他科転向含)

     およびサイトビジット者2名(中山先生、原)

 

 指導医・レジデントが集まり、なごやかな雰囲気でレジデントデイが開催されていた。人数が多くても囲める大きな机が用意されており、全員で供覧可能な壁掛モニターも設置されていた。資料はEvernote ®で共有されており、各自の端末で資料閲覧を可能であり、円滑にレジデントデイが行える工夫がされていた。当院よりも所属の医師数が多く、様々な視点からの意見が集まり、ディスカッションが深められていると感じた。反面、ディスカッションに参加せず端末を眺め資料を読んでいる時間が長い参加者もおり、全員が参加しやすい配置など工夫ができるのではないかと感じた。

 

・施設見学

 IT化がされており、円滑に診療が行える環境が整っていた。待合室では、研修生が作成した健康啓発スライドが表示されており、チーム医療の一端を感じた。デザイン性の高い診療所であり、小児患者を始め外来患者がストレスなく診察が受けれるような雰囲気づくりがされていた。外来看護師数が少なく、事務員に多くの業務がタスクシフトされていた。

 

・ポートフォリオ指導

 他科転向され、家庭医研修中の医師が経験したALS患者の在宅生活支援についてのポートフォリオ発表があった。神経内科主治医との連携を強め、ACCCCコーディネーターとして在宅医としての役割を見出された経験を発表された。

 在宅医としての役割に不安を感じたと言った医師に対して、在宅チームの在り方や、近接性があるからこそできる意思決定支援の要となりうることの重要性の振り返りがあった。さらに、進行が早く、患者が心理的に不安定であることに言及し、家庭医として患者背景や性格の把握をすることが今後の意思決定支援に重要であることが強調された。実際指導医が経験したALS患者のエピソードを交えながら、実臨床に即した具体的かつ有効な指導が行われていた。

 次に、在宅看取りに否定的であった家族を支え、本人意思を尊重した在宅看取りを経験された後期研修医2年目の先生のポートフォリオ発表があった。試行錯誤し、様々な工夫を行い、在宅看取りに対して抱える不安を和らげた専攻医に対して、指導医から、何が家族を変えるきっかけになったのか、家族の心理を理解できたきっかけは何かなどの振り返りがされた。情報を整理し、道しるべとなるような指導がされていた。

 

養護教諭向けWS振り返り

 専攻医2名が養護教諭向けに行った勉強会の振り返りが行われた。非医療従事者に対するレクチャーであり、想定したニーズと実際のニーズのズレを実感し、またそのズレのために時間配分などの課題があるとの振り返りであった。プラクティスに対して細やかな振り返りがされており、PDCAサイクルを利用するように質が深められていると感じた。

 

総括

 

 IT化を取り入れ、円滑に研修が行われていた。指導医からの専攻医の意見を引き出す細やかな声かけが多くされていた。活発に意見交換がなされており、有意義なレジデントデイが実施されていた。