<専攻医研修報告書>
日時: 9月9日(土)
14:00開始 18:00終了
開催場所:弓削MC 1階 医局(専攻医研修における交流企画①②は2階会議室を利用)
対象者:滋賀家庭医療学センター専攻医
家庭医療専門医の研修を考えている初期研修医2年目
目的/内容:
・滋賀県内の専攻医同士の交流を図る
・指導医の議論から、自身の診療および後輩への教育を行う際の参考とするものを得る
・学生・初期研修医に対する「指導医」として、フィードバックのお作法を知る
【実施内容】
14:00~14:05 開会の言葉
14:05~14:15 症例カンファレンス概論(FMカンファレンスについての概論説明)
14:15~15:15 症例カンファレンス(1名プレゼンター、1名指導者役を選出し実施)
15:15~15:45 専攻医交流企画① 「お互いの研修先・研修内容の紹介をしよう」
15:45~16:00 休憩
16:00~16:15 ビデオレビューについての経験共有
16:15~17:30 ビデオレビュー(SCFMより1名代表あり、代表事例にて実施)
17:30~17:50 専攻医交流企画② 「ビデオレビューあれこれ」
「フィードバックのお作法について知ろう」
17:50~ 閉会の言葉
<当日報告>
当日は滋賀家庭医療学センターから3年目の専攻医1名、関西家庭医療学センターから1年目の専攻医1名、滋賀県内の医療機関で初期研修を行っている自治医大卒業生3名に、専攻医研修会に参加いただいた。指導医講習会に参加されていた医師やゲストも含めると、20名前後の参加者であった。専攻医の人数が少なかったのが残念であったが、家庭以内の事情や、勤務先の事情により急な欠席があり、また、この日に予定を空けて頂いていた医師もいたため、予定通り9月9日に開催した。
症例カンファレンスでは、プレゼンテーター役の専攻医は、普段とは異なる多くの指導医層から様々な視点のフィードバックを得て、事例を提示した際から中盤までずっと抱えていた、言語化できない考えを、うまく言葉にする事が出来るようになっていた。
その後の交流企画①では、互いの施設の特徴を活発に意見交換した。より良い研修環境構築への基礎となる、自分の研修状況について、相対的にも確認する事ができ、時間を少しオーバーする盛り上がりとなった。
外来ビデオレビューでは、指導医のビデオを供覧し、専攻医は気付いていない点についての、多くの指導医からのフィードバックを聞いて、簡単にみえる外来の中でどれだけの注意を「家庭医」が払っているのかを、専攻医研修会の参加者も知る事ができた
その後の交流企画②では、ビデオレビューの教育効果や、後輩・同僚へのフィードバックにおいて重要な理論について、講師から簡単に参加型の講義を行った。参加者も熱心に聴講し、一定の学びが得られる講義となったようであった。
本研修の主目的としていた、専攻医同士の交流という役割は、欠席者が相次いだアクシデントにより、当初の予測通りに果たせたとは言いがたいが、互いの施設の専攻医がつながりを持つことはでき、滋賀県の家庭医療・地域医療の発展にとって有意義な時間であった。今後も、専攻医同士が互いの知識や考えを共有し議論する場をもつ機会を作り続ける事が、更なる発展に寄与するものと考えられる。