家庭医養成のための講演会開催要領
1.開催日時: 令和6年1月21日(日)13:30~15:00
2.開催場所: 琵琶湖ホテル
(〒520-0041滋賀県大津市浜町2-40 電話077-524-1225)
3.参加対象者:日本プライマリ・ケア連合学会会員
総合診療/家庭医療専攻医/指導医
家庭医療総合診療に興味がある医学生/医師 他
4.研修会の概要
・テーマ:今までの経験からの学び、次世代の人たちが活躍するためのヒント
・内 容:今年3月の退官講演の内容を踏まえつつ、これまでの歴史や大学時代の足跡、そして葛西先生の
今をご紹介いただく。
そこから滋賀県にとっての学びを深め、未来を展望できる時間に展開する。
5.スケジュール
13:30~13:35 開会挨拶 雨森正記 支部長
13:35~14:35 講演「家庭医として生きる:次世代へのメッセージ」
演者:葛西龍樹先生(WONCAマスター・ファカルティー、
公立大学法人福島県立医科大学 名誉教授)
14:35~15:55 質疑応答20分:(司会進行:松井)
14:55~15:00 閉会挨拶 松井善典 副支部長
2023年度家庭医養成講演会 事後レポート
浅井東診療所 松井善典
<日本プライマリケア連合学会滋賀県支部 2023年度家庭医養成講演会>
1.開催日時 令和 6年 1月21日(日)13:30~15:30
2.開催場所 琵琶湖ホテル(大津市浜町2-40)
3.対象者
日本プライマリケア連合学会会員
総合診療/家庭医療専攻医/指導医
家庭医療総合診療に興味がある医学生/医師 他
4.研修会の概要
・テーマ:「家庭医として生きる:次世代へのメッセージ」
内 容:(スライドより抜粋)
・若い人たちの活躍をサポートするのが私の役割。
・能登震災は2011年を思い出さずにはいられない。
・紹介したい一首「深草の 野辺の桜し 心あらば 今年ばかりは 墨染めに咲け」
・日本のプライマリ・ケアはメンタルヘルスに力を入れてほしい。特に非薬物治療をもっと日本の専攻医はマ
スターしてほしい。
・1992年のカナダの家庭医の父、マックウィニー教授との1ヶ月でパラダイムの変化「問題を定義するのは患
者」とそして、「ちゃんとした方法としてあるんだ」という感動
・今の日本の皆さんもWONCAに関係してほしい、ネットワークを作ってほしい
・かつてFabb先生を中心に、FMが発展していない6カ国のプレゼンに参加した
彼との出会いがあって、今の自分がある、WONCAで生涯の友情を育む価値
・また家庭医療・総合診療医は、PHCの専門家である。定義もあり、制度をもっと。
・豪のFMがコロナ禍で何をしたか? 1脆弱な人々の保護、2COVID罹患の人へのケア、3通常住民サービ
スの継続、4スタッフ保護、5住民・スタッフのメンタルケアの5つ。この5つは震災支援でも大切な視
点。
・多くの課題があり、この解決が次世代に解決してほしい。※スライド参照
5.スケジュール
13:30~13:45 開会挨拶 雨森正記 支部長
13:45~15:15 講演 演者:葛西龍樹先生
司会進行:松井(弓削MC))
15:15~15:25 質疑応答
15:25~15:30 閉会挨拶 雨森正記 支部長
<終了後レポート>
講演後の質疑も盛り上がり、海外の知見豊かな葛西先生から、オランダの家庭医の働き方や研修が紹介された。日本でも教育診療所としてのインフラ整備をしてきた指導医も昨今の働き方改革や若手の研修への意識の変化に悩む中で、オランダの生活も研修も両立して暮らしていきたいニーズに応えるために週3−4日で3−4年のプログラムを6年くらいかけてやるというスタイルは驚きであり、またあるべき未来のようにも感じた。
また葛西先生が日本のフロントランナーとして走り切ってもまだまだ課題の多い領域であることも再確認できた。滋賀県でもより良い卒前の教育連携や大学との連携した地域フィールドでの総合診療・家庭医療の研究インフラの構築など、滋賀県でのプライマリ・ヘルス・ケアを担う人材養成から政策の実現までに取り組むべき課題が見えた。
今後、多くの関係者やメンバーをつのって災害やパンデミックはもちろん同時に日常ケアまでも展開できる制度や関係をつくる未来像も豊かに示されたため、学生の参加が少ないことがもったいなかった。次回は若手を集めるPRとなるべく改善したい。